GUNDAM SEED DESTINY IMPRESSION

第30話「刹那の夢」


ミネルバの損害状況報告…。
「メインエンジンに深刻な損傷はありません。
…ですが、火器と船体にはかなりのダメージを負いました」
「モビルスーツも、セイバー、ウォーリアが大破、ファントムが中破と厳しい状況です」
「ジブラルタルまで、もうあとわずかだというのに…、
またここで修理と補給待ちというのはつらいけど、仕方ないわね」

タリア艦長も渋い顔。
「毎度毎度、後味の悪い戦闘だわ。敗退したわけでもないのに…」
…そういえば、毎度単艦で地球軍と戦うミネルバを不思議に思っていたんですが、
 ミネルバは戦局を考えて動いていた訳ではなく、単にジブラルタルへ入ることが
 優先だったのかな?…と、ちょっと納得。それにしても、キツい道のりですけどね。

アークエンジェルには、すでに大量のオーブ兵が移乗している。
アマギ一尉は、カガリにトダカ一佐の最期の言葉を伝え、共に戦いたいと…。
そこで泣き出すカガリを止め、キラが言う。
「今、僕たちにわかってるのは、このままじゃダメだっていうことだけです」
「でも、何をどうしたらいいのかは…わからない。
たぶんザフトを討ってもダメだし、地球軍を討ってもダメだ。
そんなことは、散々やって来たんですから。
だから、憎しみが止まらない。戦いが終わらない。
僕たちも…戦い続けるから、本当はダメなのかもしれない。
僕たちは、たぶんみんな、きっと…、
プラントも地球も幸せに暮らせる世界が欲しいだけなんです。
だから、あの…皆さんもそうだって言うんでしたら…あの…」

それを受けてアマギ、
「無論です、キラ様。
仇を討つためとか、ただ戦いたいとか、
そのような思いで我らはここに来たのではありません。
我らはオーブの理念を信望したからこそ、軍に身を置いたオーブの軍人です。
ならば、その真実のオーブのためにこそ戦いたい。
難しいことは承知しております。
だからこそ、我らもカガリ様と、この艦とともにと…」

「わかりました。失礼なことを言ってすみません。よろしくお願いします」
「いえっ、こちらこそ!」

一斉に敬礼するオーブ兵。戸惑うキラ。笑うマリューさん。
…って、いつの間にかキラが隊長になってます(謎)。
…やっぱ監督さん、重要なことはキラに言わせるよね…(笑)。
…ところで、ユウナはどこ行ったんですか!?(爆)
…むしろ私は、アマギの後のサイ似の眼鏡男が気になっていたんですが(蛇足)。
…久々にいっぱい突っ込めて嬉しいです(私信)。

唐突にシャワー。
これってタリアさん?
…髪を固めてないとわかりにくいです。
 おまけに必然性も無し…サービス、サービスぅ!ですか?

医務室では、ステラがいよいよ危ない。
目のまわり黒くなってるし…。
シンを突き飛ばし、ステラに注射する看護士。
…この時「覚えとけよ!ぜってぇ~、やり返す!」と心に誓うシンであった。

シンの戦いぶりを整備士たちに話す…メイリン。
それよりもアスランのことが気になる…ルナマリア。
そこへ来たシン…アスランのことを問われ、
「派手にやられてたからね、フリーダムに。
部屋でどーんと落ち込んでんじゃないの?
あんま強くないよね、あの人。
な~んで、あれでFAITHなんだか?
昔は強かったってやつ?」

…シンの中で、一時的に上がっていたアスラン株ですが、
 再び暴落してしまった模様です。

停泊中の地球軍艦。
オクレ兄さん、ひとりで最適化中。
ジブリールの言葉を思い出すネオ。
「何のために戦うのか…、
そんなことを考え始めたら、終わりだな…俺たちは」

廊下で、シンは艦長と医師の会話を立ち聞きしてしまう。
ステラの命は、もはや時間の問題。
もし生きたまま連れ帰っても、サンプルとして実験動物並みの扱いになってしまう。
それを聞いて驚き、そして決意を固めた様子のシン。
…廊下で機密事項をペラペラと…迂闊だぞ!艦長!
 あなたもシンに「な~んで、あれでFAITHなんだか?」と言われますよ。

甲板では、たそがれているアスラン。
そこへ来たシンが悪態ついて行く。
「そうやって偉そうな顔したって、何も出来なきゃ同じです。
悪いのは全部地球軍なんだ!
あんただって、それと戦うためにザフト軍に戻って来たんでしょ!
だったらもっと、しっかりしてくださいよ」
…このセリフ、良く良く考えると、単にアスランに当り散らしてる訳じゃないんですね。
 この時すでに、ステラを返す決心をしているシン。
 好きな女を守る…人としては良いことだけど…。
 勝手に敵兵を連れ出す…軍人としては最悪なことで…。
 シンの心の中でも葛藤が…でも、こんなヘタレ先輩には相談できない。
 そういう気持ちを吐き出した叫びのようです。
…それにしても今日のシンは、ポイントポイントいい所に現れます。
 そして今までセリフが少なかった鬱憤を晴らすかのように、喋る!叫ぶ!
 近頃、キラの強さが際立ち、タイトルバックもフリーダムに奪われ…、
 やっと主役としての危機感に目覚めたのでしょうか?

そして、いよいよシンが動く!
ガイアのデータを調べ、そして医務室へ…。
(さっき俺を突き飛ばした看護士と違うっぽいけど…えーい、やっちまえ!)
ラリアート一発で看護士を気絶させ、ステラのベッドを運び出す。
格納庫に向かう途中、警備兵に見つかるが、
そこで援護に現れたのは…レイ!
「お前は、戻って来るんだな?」
「当たり前だ!」
「なら急げ!ゲートは俺が開けてやる」
「あ?」
「どんな命でも生きられるのなら、生きたいだろう」

ステラがいなくなったことが見つかり、艦内に警報が鳴り響く。
しかし、レイがゲートを開け、インパルス発進!

艦長室に連行されるレイ。
アスランと警備兵を下がらせ、レイに問う艦長。
「どういうこと?レイ?これもあの人からの指示かしら?」
「今回のことは私の一存です。通常の処分をお願いいたします。
シンは彼女を返しに行っただけです。必ず戻ります」

…レイはあの人(議長)と特別な関係にあり、
 その指示によって、独自の行動をとる場合がある。
 そして、それを艦長も知っている…ということですね。
 近頃、レイの身辺も慌しくなって来た感じです。

ネオにひとりで迎えに来るよう、通信を送るシン。
「罠だとしても、何かしてみなけりゃ何もわからん」
ネオは、ひとりウィンダムで、シンの待つ島へ来る。

降りて来たネオに、叫ぶシン。
「死なせたくないから返すんだ!
だから、絶対に約束してくれ!
決して戦争とか、モビルスーツとか、そんな死ぬようなこととは絶対遠い、
優しくて暖かい世界へ彼女を返すって」

「約束…するよ」
そう言ったネオに、ステラを渡す。
そして最後に、「忘れないで」…と、ステラに貝殻の入った壜を握らせる。

朝焼けの空に、飛び去るインパルス。
ステラを抱え、見送るネオ。

…終…。

シンがステラを返す、重要な場面だったのですが、
案の定、前作でキラがラクスを返した時とそっくり。
この作品のスタッフは、同じパターンの繰り返しが大好きなようですね。
オーブ兵の中のオレンジ眼鏡とか、「お前は、戻って来るんだな?」というセリフなど、
いないはずのサイ君の影もちらちらと…。

主役らしくシンが活躍したのは「想定の範囲内」ですが、
レイが意外な動きを見せてくれました。
「命」にこだわりを持っているようでもありますし…、
もしや、そろそろ出生の秘密も明かされますか!?

ユウナは、アークエンジェルにも連合艦にもいなかったようですが、
もはや海に捨てて来られちゃったのでしょうか?

ステラたんは、何かもうげっそりしちゃって、
「ステラかわいいよステラ!」とは叫びにくい感じです(苦笑)。

ところで、シンはネオと初対面だと思うのですが…。
あの仮面には驚かないんでしょうかねぇ???
ステラの扱いを約束させるよりも前に、
「怪しいヤツ!仮面を外せ!」って言うんじゃないの…普通は。

次回「明けない夜」
業火の道、なぎ払え!デストロイ!

デストロイ、もう出るんですか?
パイロットはステラじゃないのでしょうか?
ガズウートやバクゥが一見活躍してたけど、たぶん根こそぎやられちゃうんだろうな。
そして、アスランも何かやらかすの???


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