GUNDAM SEED DESTINY IMPRESSION

第31話「明けない夜」


インパルスから降りたシンは、拘束され艦長室へ連行される。
理由を問うタリア艦長に、シンは…、
「死にそうでした。艦長もそれはご存知だったと思いますが…」
…と、暗に立ち聞きをほのめかす発言。
「いくら連合のエクステンデッドだからって、ステラだって人間です。
それをあんな風に…解剖した時にデータが取りにくくなるとか、
『あんなの』とか…、あの子が死ぬってこと、誰も気にもしない。
地球軍だってひどいけど、艦長たちだって同じです!それじゃあ!」

…でもね、シン君、ステラを返したのはそういう人道的な話じゃなくて、
 ステラに惚れたから…じゃないの!?

命令違反という点において、あくまでシンを叱責する艦長。
司令部から通達があるまで、営倉入りを申し渡す。

営倉では、レイの隣室に入れられるシン。
「ごめん」と壁越しに言うシンに、レイは、
「何がだ?」
「お前に詫びてもらう理由などない。俺は俺で勝手にやったことだ」
「無事に返せたのか?」
「なら、良かったな」

ぶっきらぼうなようで優しい言葉を返す。

そこへ来たアスラン、
「ステラも被害者だ」と言うシンに、
「彼女は連合のパイロットであり、彼女に討たれたザフト兵も沢山いる」
などと、余計なことを言っちゃいます。
「自分の意思で戦場を去ることも出来ないのなら、下手をすればまた…」
と、さらに追い討ち。
…おいおいアスラン、それは今ここでするべき話じゃないだろう…。
と思っていたら、レイが言ってくれました。
「今そんな話をしたって、何もならない」
「終わったことは終わったことで、先のことはわからない。
どちらも無意味です。
ただ祈って明日を待つだけだ。…俺たちは皆」

突然、悟ったようなことを言うレイに、驚くシンとアスラン。
…それにしても、警備兵が出て行くのを待ち伏せていたから、
 もっと大それたことをするのかと期待していたんですけど…、
 結局、余計なこと言って混ぜ返しただけですか?アスラン!?

チェスを玩ぶあの人は、シンとアスランの軋轢をご存知なのでしょうか?
…あ!もしかして、盤の上のチェスでは飽き足らず、人間チェスがやりたくて、
 わざと対立が生まれるように仕向けているんですか!?

ロシア平原、地球連合軍地上空母「ボナパルト」。
…ボナパルトと言えば、ロシアで大敗したナポレオンですよね。
 ロシアに配備する艦にしては、縁起悪い名前のような気がしますけど。
そこへやって来たのは、ファントムペイン御一行様。

「何だって、こんな死にぞこないみたいなのまでわざわざ…」
ステラのこと忘れて、悪態つくオクレ兄さん。
「君らは知らないことが多過ぎるんだ。
今さら、それも知らなくていいことさ」

最近は軽口叩かず暗い雰囲気のネオ。
…シャワー浴びる時は、やっぱり仮面外すんですね。
ミネルバ追撃の任を解かれ、デストロイを使いユーラシア西側を制圧するように、
ジブリさんから指示される。

浮上し、スカンジナビアのドックに入るアークエンジェル。
スカンジナビアが拠点だと寒いから、艦内に温泉があるんだそうで(強引)。
カガリとオーブの皆さん、ご歓談中。
アマギさんは鼻でかい!(あそこもでかいの?)
サイもどきも喋った~!
カガリたん、要は頑張るからちょっと待っててね…という話。
「オーブのために!ジーク・アスハ!」
そんな勢いで盛り上がるオーブ一同。

海を見ているキラの所に来たのはマリューさん。
ひとりで頑張ってるキラをねぎらう。
自分のしたことは間違いではないかと、悩むキラに、
「大切な誰かを守ろうとすることは、
決して馬鹿げたことでも、間違ったことでもないと思うわ。
世界のことは確かにわからないけど…。
でもね、大切な人がいるから世界も愛せるんじゃないかって、私は思うの」

言いながら、ムゥのことを思い出したりするマリューさん。
「いつかきっと、また手を取り合える時が来るわ。あなたたちは」
…この会話、表面的にはキラとアスランのことを言っているんですけど…。
 死んだと思っていた大切な人が実は生きていて、対立するかもしれない、
 マリューさん自身の未来を暗示しているように思えて、せつなかったです。

デストロイを前にした、ネオとステラ(&オクレ)。
「ステラもこれでまた戦わないとな」
「でないと、恐いものが来て、私たちを殺す」

すっかり悪いおじさんモードのネオ。
「恐いもの…、無くす!」
ステラが戦闘モードになり、デストロイ出撃!
「けど、なんで俺には、あれくれねぇんだよ」と不満そうなスティングに、
「適性なんだ!ステラの方が効率がいいと…データ上でな!」
言い捨て、発進するネオ!

一方、ミネルバでは、
司令部からの通達に目を丸くする、タリアとアーサー。
本来、銃殺になってもおかしくないことなのに、
「本件については不問に付す」
「え~っ、一体これはどういうことですか?」

思わず叫んでしまう、アーサー。
解放されたシンは、ますます増長!
艦長たちを睨みつけ、アスランには全く棒読みの挨拶、
「ご心配かけました。もう大丈夫です。いろいろとありがとうございました」
「司令部にも、俺のことわかってくれる人はいるみたいです。
あなたの言う正しさが全てじゃないってことですよ!」

デストロイはザフト軍を一蹴し、街を焼き払う。
その情報は、アークエンジェルにも伝わる。
「行きます!マリューさん!」
出撃するキラ。

デストロイの一部と化したステラたん。
「やっつけなきゃ。恐いものは…全部!」

…終…。

なんというか、シンの増長ぶりが…あそこまで行くとは。
むしろこの出来事で、命の大切さを知ったはずなのではないのかなぁ?
もうちょっと慎ましく行こうよ…ねぇ。
でも、たぶん次にステラと会う時は、思い切りヘコむはずなので、
対比のため、あえて天狗になってる描写なのかな…?

今回、流れとか演出的には割と良かったですね。
キラたちのことを言いながら、自分のことを語っているようなマリューさんのセリフ。
…とにかくせつなかった!
軽口が無くなり、暗くなったネオ。
…これも何かの伏線ですか?
デストロイの圧倒的な破壊力の描写。
…迫力ありました。
アーサーの天然リアクションぐらいでは和めないぐらいに、
雰囲気は重くなって来ましたけど…。
来るべき対決に向け、いよいよ盛り上がって来た感じです。

次回「ステラ」
暗黒の空、切り裂け!フリーダム!

デストロイ vs フリーダム vs インパルス…三つ巴になるのでしょうか?
その割に、妙にオクレ兄さんが映るのが気にかかる。
…もしや、アウルの二の舞ですかぁ!?


メニューへ戻る