GUNDAM SEED DESTINY IMPRESSION

最終話「最後の力」


まず言っておきます…「良かった!」。
細かい所はともかく、ひとまず良い終わり方をしてくれたと思います。
全部とはいかないまでも、極力伏線回収の努力もしていたし、
一応は希望の残る終わり方ですよね。

まず登場は、メサイアの議長。
ステーション2の準備中。
ネオ・ジェネシスで艦隊を撃ち、レクイエムでオーブを狙うようです。

キラはメサイア、アスラン&AAはレクイエムへと二手に分かれる作戦。
マリューさんはエターナルの防御が手薄になることを心配しますが、
それよりも「オーブが大事!」と決意を語るラクス様。

しかし、ちょうど良い所に援護してくれる人たちが来ました。
ディアッカ「どうすんの?イザーク」
イザーク「くぅ…っ、エターナルを援護する!
  ザフトの艦だ!あれは!」

キュピ~ン!!!
キラ君に反応してしまうレイ。
…今日ネオは無視で、もっぱらキラに反応するレイ。
そこへシンも来るが、
レイ「お前は、ミネルバとともにアスランとアークエンジェルを追え!
  フリーダムは俺が討つ!」

レイには素直に従うシン。

フリーダムvsレジェンド、ドラグーン対決!
キラ「これはどういうことなんだ」
ラウのことを思い出すキラ。
レイ「そうさ終わらせる。今度こそ全てを!」

ジャスティス&アカツキ並んで敵陣突破。
ネオ「えらい数だなぁ、こりゃあ…。
  が、数だけいたってね!」

さすが元祖ガンバレル男…敵の大群をドラグーンで一気に撃破。

ジャスティスの前にインパルス。
アスラン&ルナマリア、互いに気付く。
ルナマリア「何であなたがメイリンを…。
  よくもメイリンを!」

アスランがメイリンをたぶらかしたのだと、強引に思い込むルナ。
アスラン「邪魔をするな!君を討ちたくなどない!」
英雄アスランが本気になれば、ルナは格下扱い…。
腕を切り落とされるインパルス。

そこへ駆けつけるデスティニー。
シン「こんのぉ~!裏切り者がぁ!」
シンの登場に嬉しそうなルナ。昔はアスラン好きだったのにね。
シン「よくもルナを…ルナを犯ったなぁ!」
女のためなら種も割れますシン・アスカ。

レイ「わかるだろう、お前には…。
  俺は、ラウ・ル・クルーゼだ!
  人の夢、人の未来、その素晴らしき結果、キラ・ヤマト!
  ならばお前も、今度こそ消えなくてはならない。
  俺たちと一緒に…。
  生まれ変わるこの世界のために!」

ギル、レイ、ラウの語りがシンクロして行く。
「逃れられない者、それが自分」
「そして、取り戻せない物、それが過去」
「だからもう終わらせる…全て。
 そして、あるべき正しき姿へと戻る…人は、世界は…」

キラ「でも、違う!
  命は何にだってひとつだ!
  だから、その命は君だ!」

…と言いつつ斉射!…レジェンド大破!

アスランの位置を見失うアークエンジェル。
ネオ「俺が行く!ムラサメ一個小隊着いて来い!」

そのアスランはシンとバトル中。
シン「くっそぉ~!なんであんたなんかにぃ!」
アスラン「もうお前も、過去に捉われたまま戦うのはやめろ!
  そんな事をしても、何も戻りはしない!」

シン「な…何を!」
アスラン「なのに未来まで殺す気か?お前は!?
  お前が欲しかったのは、本当にそんな力か?」

シン「だけど、だけどぉ!」

ここで割り込むルナマリア。
ルナマリア「シン、もうやめて!アスランも!」
シン「やめろ~ぉ!」
…と言いながら、もう止まらない。突撃するシン。
アスラン「こんの、バカ野郎っ!」
あっさりジャスティスの盾で受けられて、さらに両腕切断。
墜落するデスティニー。それを追うルナ。

すれ違うミネルバとアークエンジェル。
ノイマン必殺のバレルロール!
至近距離でバリアント炸裂!
アーサー「トリスタン一番、二番、被弾!
  両弦ランチャー発射不能!
  艦長!これではもう…」

とどめにジャスティスが、メインスラスター破壊!
ついに堕ちるミネルバ。

議長「まったく厄介な存在だな…ラクス・クライン、キラ・ヤマト。
  まあ、仕方が無い。ヤツらの始末はまた後だ」

ネオ・ジェネシス発射!

イザーク「エターナル!メサイアが撃って来るぞ!
  射線上の連中を下がらせろ!早くっ!」

…つくづく、ピンチでの叫びが似合う男。
あわてて避けるAA組。
ネオ・ジェネシスは、むしろザフト艦に被害を与える。
議長の無茶っぷりに驚き、歯軋りするのは…、
アーサー、タリア、イザーク、ディアッカ…。
そして、レイは何思う?

発射寸前のレクイエムに突入する、ジャスティス&アカツキ。
アスラン今日は得意の自爆攻撃も使わず、一撃離脱!

その頃、シンはステラと会っていました。
シン「どうしたの?ステラ。ダメだよ、君はこんな所へ来ちゃ」
ステラ「大丈夫。だからちょっとだけ会いに来た」
…ちょっとだけとか言わないで、もっといい事しようぜ…ぐふふ。
 てか、こういう場面でいちいち裸になるから…ねぇ。
 あ、「人のあるべき姿=裸」ってことですか?
ステラ「でも、また明日。
  ステラ昨日をもらったの。
  だからわかるの、嬉しいの。
  だから…明日」

ステラの名を呼び、目を覚ますシン。
しかしそこは、ルナの膝の上…気まずいっ!
急いで話題をそらさなきゃ、あ、ちょうど花火が上がったぞ。
シン「あれ?」
ルナ「レクイエムよ、オーブは撃たれなかった」
泣きながら抱き合うふたり。

フリーダムとエターナルはメサイアを破壊。
アーサー「艦長!メサイアが…」
タリア「本艦の戦闘は終わりよ。総員退艦!」
アーサー「はいっ!」
タリア「こんな時に悪いんだけど…みんなを頼むわ、アーサー。
  あたし行かなくちゃ」

アーサー「え、ああ…はいっ!」
タリア「ごめんなさい」
アーサー「艦長…」(敬礼!)
…アーサー、最後までいいヤツだったよ。
 君の上司は艦よりも男を選んじゃったけど、それも運命さ。

メサイア内、議長の部屋に来るキラ。
議長「君がこんな所へ来るとは…正直、思っていなかったよ」
キラは議長に銃を向ける。
議長「なるほど。だが、本当にいいのかな?それで」

レイとタリアもメサイアへ…。
議長「やめたまえ、やっとここまで来たのだ。
  そんなことをしたら、世界はまた元の混迷の闇へと逆戻りだ。
  私の言っていることは本当だよ」

キラ「そうなのかもしれません。
  でも僕たちは、そうならない道を選ぶこともできるんだ。
  それが許される世界なら…」

議長「ふん、だが誰も選ばない。
  人は忘れ、そして繰り返す。
  もう二度とこんなことはしないと、こんな世界にはしないと、
  一体誰が言えるんだね?
  誰にも言えはしないさ。
  無論、君にも…、彼女(ラクス)にも。
  やはり、何もわかりはしないのだからな」

キラ「でも、僕たちはそれを知っている。
  わかっていってることも、変わっていけることも。
  だから明日が欲しいんだ!
  どんなに苦しくても、変わらない世界は嫌なんだ」

議長「傲慢だねぇ。さすがは最高のコーディネーターだ」
キラ「傲慢なのはあなただ!
  僕はただの、ひとりの人間だ!
  どこもみんなと変わらない…ラクスも。
  でも、だからあなたを撃たなきゃならないんだ。
  それを知っているから」

議長「だが、君の言う世界と私の示す世界、皆が望むのはどちらだろうね?
  今ここで私を撃って、再び混迷する世界を君はどうする?」

キラ「覚悟はある。僕は戦う!」
銃を構える、レイ、議長、キラ…そして銃声!
撃たれたのは?…議長。
撃ったのは?…レイ。
泣き崩れるレイ。

タリアが議長のもとへ…。
議長「やあ、タリア…撃ったのは君か?」
タリア「いいえ、レイよ」
レイ「ギル…ごめんな…さい。でも、彼の…明日は…」

キラ「グラディス艦長!」
タリア「あなたは行きなさい!
  この人の魂は、私が連れて行く。
  ラミアス艦長に伝えて。
  子供がいるの。男の子よ。
  いつか会ってやってね…って」

…レイとは別に実の子がいるってことですかね。
そして、去るキラ。

議長「すまないね、タリア…でも、嬉しいよ」
タリア「しょうのない人ね、でも本当…仕方がないわ。
  これが運命だったということじゃないの?
  あなたと私の…」

議長「ふん、やめてくれ」
タリア「レイ、いらっしゃい!
  あなたは、良く頑張ったわ。
  だから、もういい」

レイ「お…かあ…さん」

皆が見守る中、堕ちるメサイア。

…終…。

まぁ、どう考えてもギルを勝たせる訳にはいかないだろうし、
最後に無理やり殺しまくることも無く、良い落とし所と言えると思います。
幸せって何だろう?
とりあえず、好きな人に抱かれて死ねれば幸せかな?…みたいな。

それにしても、レイの心変わりは強引過ぎ。
長年かけて刷り込まれたものが、キラの言葉だけで揺らぐとは…。
事前にキラと出会うイベントがあったならともかく、唐突でしたよね。
ただ…だからこその、最後のサプライズだったとも言える次第です。
実は、伏線が甘いように見えたのも、
あえてどう転ぶかわからないスリル満点の終盤を演出するためですか?
本当にそうなら、「恐れ入りました」と言うしかありません。

シンは結局ハンパのまま終わってしまったといいますか…、
彼が「主人公」だと言われたせいで、混乱を招きましたよね。
最初から「続編として、キラとアスランのその後を描きます」と言えば良かったのに。
そういう路線変更も、大人の事情で仕方ないのでしょうけど。

結局、キラ&アスランのメロドラマだったということでOKですか?
前作で、敵味方の障害を乗り越えて結ばれたふたり。
ホモをカモフラージュするために仮の恋人も見つけ、
平和な島で仲良く暮らしていました。
そんなふたりに目を付けたのがギル様。
大人の魅力とプレゼント攻撃(セイバー)で骨抜きにされたアスランは、
キラの元を去ります。
しかし、ギルのわがままに嫌気がさしたアスランは再びキラの所へ。
結局、元の鞘におさまりましたとさ…めでたしめでたし。

男同士の愛を高らかに歌い上げるストーリー、
途中、「アニメ産業=ロゴス」を示唆したり、
情報操作や電波ジャック…TV放送でありながら「TVを疑え!」と言ってみたり、
あげく議長が某首相に似て来たり(むしろ逆?)、
いろんな面からの問題提起もしてくれました。
これはもう、歴史に残る快作(怪作?)です。

なんて…、ついつい斜に構えて語ってしまうんですけど…。
最後、それぞれの「自由」「正義」のために戦いに赴く人々には、
結構真面目に感動させられたりもしました。
いや、とにかく一年間面白かったです。
スタッフのみなさん、お疲れ様でした。ありがとうございました。

そうそう…実は、ストーリーの甘さだとか、SF設定だとか言う前に、
とっても気になることがありました。
最後だから叫んでしまおう。
どうしてみんな髪の毛が長いんだ!?
パイロットなのに目にかかるほど前髪長くて…、
ギリギリの戦いの最中に視線が遮られたら危ないです!
軍人は短髪が基本でしょう!

…そんなこんなで、おしまい!
 私の駄文にここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。


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