GUNDAM SEED DESTINY PARODIES

「マリア様がみてる イン ライブラリー」


ここは、ザフト軍新造戦艦「ミネルバ」内資料室。
中には、軍事関係の資料はもちろんのこと、各種兵器のマニュアル、政治・経済関係の書物、そしてクルーの気晴らしになるような軽い読み物まで、様々な本がおさめられている。
紙の本、電子書籍をあわせれば、ちょっとした図書館並みの蔵書数と言えるかもしれない。

その資料室に、ここ数日、休憩時間のたびにやって来る少女の姿があった。
彼女の名は、メイリン・ホーク。
ブリッジで通信管制を担当する彼女は、ある小説に夢中になっていた。

昔々の地球でのこと。
まだ宇宙への移民が始まる前、「コズミック・イラ」ではなく「西暦」という暦が使われていた頃。
今の「オーブ」と良く似た、「日本」という小さな島国を舞台にしたお話。
「マリア様がみてる」というのが、その小説の題名であった。

「この本、面白くて…読み始めると止められないのよね。
やっぱり、今も昔も、私と同じぐらいの年代の女の子が考えることって同じみたいだし。
それに、この本の登場人物って、なんだか自分の身近にもいるような気がする」

早速メイリンは、主要登場人物をまわりの人に当てはめてみた。

主人公の福沢祐巳ちゃん。
…落ち着きが無くて、考えてることがすぐ顔に出ちゃうタイプ。ミネルバのブリッジにも、そっくりな人がいます。…副長のアーサー・トライン。

小笠原祥子さま。
…アーサーに冷静に突っ込むタリア艦長かな、とも思ったけど、もっと適任がいました。イメージ・カラーは赤!プライドが高くて、ちょっと屈折した性格。…はい、うちのお姉ちゃん、ルナマリア・ホークです。

水野蓉子さま。
…その祥子さま(ルナマリア)が唯一尊敬している人、そして同じくイメージ・カラーが赤の人!…アスラン・ザラ。

藤堂志摩子さん。
…白がイメージ・カラー、知的で冷静な人。…レイ・ザ・バレルにぴったり!

佐藤聖さま。
…人望があるけど、ちょっと裏がありそうな人。そして、志摩子さん(レイ)のお姉さまといえば。…ギルバート・デュランダル議長かな。

島津由乃さん。
…思い込みが激しく、突っ走っちゃう人。心臓の病気=妹を失った心の傷とするならば。…シン・アスカ。

「あ!いけないっ!もう休憩時間終わりだわ!
早くブリッジに行かないと…タリア様に怒られてしまう」

…と、あわててブリッジに向かうメイリンであった。
そして、この時のメイリンはまだ知らなかった。

支倉令…周りからは最強と思われているが、繊細な心の持ち主…キラ・ヤマト。
 (後にキラvsシンの戦いは「黄薔薇革命」と呼ばれる?)

鳥居江利子…何でもそつなくこなす。その反面、変わったものが大好き…ラクス・クライン。

武嶋蔦子…カメラちゃん…ミリアリア・ハウ。

マリア様…何でもお見通しのすごい人…マリア・ベルネスことマリュー・ラミアス。
(だって、いつも番組の最後に、翌週起きる事を予言してますから)

などが存在していることを…。

蛇足であるが…。
メイリンの、分け目をジグザグにした髪型は、「西暦」1980年代に人気を博したアイドル…「おニャン子クラブ」のメンバー「渡辺美奈代」の「シュプール・カット」をパクったものと思われる。
このことからも、彼女はレトロなもの、特に1900年代末~2000年代初頭の日本の文化に興味を持っていることがうかがわれる。
メイリンが「マリみて」を読んでいたというのも、あながち有り得ない話ではない(強引)。

『マリア様がみてる イン ライブラリー』
…もちろん、本物はこんな話ではありません。今野先生ごめんなさい。

2004.12.24.


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